大島紬ができるまで

本場奄美大島紬は、様々な工程を経て、いろいろな職人の手によって作り上げられていきます。

図案

デザイナー考案の柄により、図案士が方眼紙の上に点として描いていきます。その点の組み合わせが美しい絣へと導きます。
図案ができたら織物設計をし糸繰り・整経の工程へと進みます。
大島紬が出来るまで_図案

糊張り

反数によって糸の本数が決まります。それを締機(しめばた)で織り込みやすくする為イギスという 海草糊で固めます。この作業は天候に左右されやすく、束同士が付かないよう指で整えることを3~4回繰り返して糊を乾燥させていきます。絹糸は繊細な糸の為、整える作業も高度な技術を要します。
大島紬が出来るまで_糊張り

締機

図案士が作成した方眼紙により、たて糸である防染した木綿糸を強く締め付けていきます。木綿糸で締め付けたところは染めの作業でも絹糸までは染まらず、そこが絣となっていくのです。強く締め付けることが重要であり、男性の職人が多く、男の仕事と言えます。
大島紬が出来るまで_締機

染め

締機で織られた物を筵(むしろ)といいます。その筵を染めるのですが、染め作業にはテーチ木染めと泥染めの工程に分かれます。通常テーチ木染め30回と泥染め1回を一工程としてそれを約4回ほど行いますので約120回ほどの工程になります。この工程であの大島紬の独特の黒が表現されていきます。泥染めについてはこちらをご覧ください。
大島紬が出来るまで_染め

準備加工

のの織り(機織)の為の準備加工には様々な工程があります。
  • 部分解き : 白くする所以外の木綿糸を解く作業(目ヤブリ)
  • 水洗い : 糊を取る為のたたき洗い
  • 染色 : 柄に従い、色を付ける所に印をつけ、色差しする 色差し後、蒸気で蒸し、絹糸に着色させる
  • その他にも、ソーピング・ユザ(油つけ)・天日干しなど多くの工程を経て、のの織りへと進みます。
大島紬が出来るまで_準備加工

のの織り(機織)

ベテランの女性が1糸1糸丹念に高機(たかばた)で織り込んでいきます。一日で織れる長さはほんのわずかです。一人分の織りを完成させるためには数カ月から一年ほどかかる場合もあり、織りの職人になるためには約10年ほどの修行が必要な繊細な作業です。デザインされた絣の美がここで形となって現れます。
大島紬が出来るまで_のの織り

確認

織り上がった大島紬をチェックします。
大島紬が出来るまで_確認

検査場

化学検査(本物の泥染めか)、絣不ぞろいではないか等をチェックします。ここで合格した製品だけが、本場奄美大島紬の合格章をもらえます。
大島紬が出来るまで_検査場