大島紬について

大島紬の歴史

奄美大島の大島紬の歴史は古く、奈良時代には養蚕され褐色紬が作られていました。それが大島紬の源流であると推測されています。それから染職技術は島民の間で引き継がれ時代とともに進化を繰り返し、現代に見られる大島紬へと至るのです。大島紬の大きな発展の1つに、明治時代にそれまでの「いざり機」から「高機」に変わったことが挙げられますが、それにより大幅な生産能率の向上につながりました。
今でも大島紬は伝統の技法と熟練した職人の手によって一反一反織られているのです。
大島紬の歴史
奄美における大島紬は染め方により大きく五種類に分類され「泥大島」「泥藍大島」「草木泥染大島」「色大島」「白大島」などがあります。また柄も数種類に分類され、「総柄」「地あき柄」「小中柄」「道引き柄」など多くの柄があり時代時代で若干の“流行り”もあり、凝った柄になりますととても時間のかかる織り作業になっていきます。
大島紬の歴史_種類

大島紬の特徴

大島紬の素材は細い絹糸です。テーチ染めと泥染めにより、絹糸はやわらかくなり着込めば着込むほど肌になじむ着心地の良さは最高です。着崩れもしにくくしわが付きにくいのも特徴に上げられます。また独特の色合いが特徴で、奄美でしか出ない泥染めの茶がかった黒は染めの状況で変化するので、まったく同じ黒はまず出来ません。
大島紬の特徴

大島紬の管理方法

大島紬の管理方法
大島紬は繊細な織物です。

【管理・保存方法】

  • ご着用後は陰干しをして十分風を通して下さい。
  • 年に一度は爽やかな空気にあててあげましょう。秋の乾燥した晴れた日が一番です。
  • 湿気の多いところの保管は避けて、必ずたとう紙に包んで保管してください。
  • タンスに保管するときは綿布の下に新聞紙を敷くと便利です。新聞紙が湿気を吸収します。
  • 本場奄美大島紬(泥染)は古典的な植物染料で染め織られた、精密な絣織物であります、丁重なお手入れと保管によって長もちさせ、いつまでもご愛用頂けます。
大島紬の管理方法